アイヌと自然
昨年、主人と北海道に行った時に、白老町にある国立アイヌ民族博物館、ウポポイに行きました。
2020年に出来たばかりの新しい施設です。
「アイヌ文化の復興・発展の拠点」として、国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園(ウポポイ)、慰霊施設によって構成されています。
我々は漫画「ゴールデンカムイ」のファンでもあるので、ここには是非行きたい!と早々に来館予約を行い、アイヌ伝統文化の体験、伝統芸能上演などの時間を細かくチェックし、充実した時間を過ごさせてもらいました。
ミュージアムショップで買ったのが、こちらの手ぬぐい。「アイヌと自然」。
私は基本的にアイスグレーが好きなので、一目見た瞬間、電光石火の速さで買い物かごに投入しました。
広げてみるとこういう感じです。
これまた好みの配色。2枚買えば良かった(保存組と使用組)。
他にピンクとネイビーがあると思います。
アイヌに関わりの深い動物と植物が描かれた手ぬぐいとのこと。北海道旭川の近藤染工場で「本染め」という技法で製作されています。
キタキツネ。チロンヌプ。
意味としては、「我々がどっさり殺すもの(獲物、獣)」。
なんかすごい語義ですね…。
災害を鳴き声で事前に知らせてくれる神、その頭骨を猟運占いに使うこともあるとか。
鶴。サロルン。
意味としては、「葦原(湿地)にいる鳥」。
日高山脈以東に生息し、冬場は群れを形成し、釧路湿原周辺に集結。
ウポポイに行った時に、ホールでタンチョウヅルの舞の上演を拝見しました。独特で見応えがありました。
シマフクロウ。コタンコロカムイ。
意味としては、神である鳥。
アイヌ文化の中で、クマと並びとても位の高い神様。人間の村を守っていると考えられているそうです。
鮭。チェプ。
秋になると、大量に川を上って来るサケは、アイヌ文化の中でも重要な食糧。食べるのはもちろん、皮から靴を作ったりしました。
以前、アイヌ料理の鮭のオハウ(汁物)を頂きました。
行者ニンニクと塩が効いた美味しいスープで、鮭好きの私は大喜びで頂きました。とても美味しかったです。
エゾシカ。ユク。
アイヌでは、主に食糧として狩猟の対象でした。
食材の他に、毛皮、骨や角、足の腱など、色々と生活に役立てられました。
エゾリス。トゥスニンケ。
意味としては、巫術を使って姿を消すもの。
エゾリスの特徴的な仕草が、何かを予知して人間に知らせているのだというアイヌ文化の概念があります。
昔、札幌の北海道神宮に行った時に、苑内でエゾリスを何匹か見ました。とてもすばしっこくて、木に登ったと思ったら降りて来たり、フグフグ動いていたり、可愛かったです。
「巫術を使って姿を消すもの」という意味、なんとなく分かる気がする。足元にいたと思ったら、もうどこかに姿を消してしまいます。
警戒心が強い子と、「おいで」と呼ぶと意外と近くまで近づいてくる子もいて、好奇心も旺盛なのかも。
ヒグマ。キムンカムイ。
意味としては山の神。
アイヌ世界においての最高クラスの神様。
食用であったり、薬になったり、最も丁重に霊送りの儀礼が行われます。
子グマの場合は、集落で飼育され、大きくなると村をあげて霊送りの儀式である「イオマンテ」が盛大に行われます。
最近はヒトのいる場所に熊が出没するニュースをよく聞きます。怖い。絶対会いたくない。
行者ニンニク。プクサ。
アイヌねぎ、キトピロ、山ニンニクとも呼ばれています。北海道や東北の山地に自生しています。
アイヌ料理には欠かせない食材ですね。
前回、初めてウポポイに行った時は、どちらかというとプログラムに参加したいがために、駆け足になってしまったかな。
次回訪れる時は、もっとゆっくり時間を取りたいものです。
そして隣接している星野リゾート系列の「界 ポロト」に宿泊するのが夢。行ける気がしないけれど夢。