亀の恩返し
私は趣味で神社仏閣巡りをしています。
数年前のある日、神社仏閣にそれほど興味がない主人のリクエストで、京都国立博物館で開催中だった西国三十三所巡礼の秘宝展を観に行きました。
感銘を受けたらしく、会場を出た後、主人が「回ろう!」と言い出しました。
そんなわけで2021年は、結構色々と西国巡礼のお寺を巡ってきました。ちなみにまだ全て回りきっておらず、3〜4カ所残している状態です。
そんな西国巡礼のお寺の一つ、大阪府茨木市の総持寺の手ぬぐいです。
絵柄となっている「亀の恩返し」は、総持寺の縁起にまつわる霊験譚となっています。
お寺の開基にあたる藤原山蔭の父・藤原高房は、漁師たちが大亀を捕らえているのを目撃。「今日18日は観音様の縁日だ」と、亀を買い取って川へ逃がしてやりました。
その日の夜、息子にあたる山蔭は、継母の計略で船から川に落とされてしまいました。怖い時代だわ全く。
父親の高房はこの出来事を悲しみ、観音様にお祈りしたところ、あの日助けた亀が、山蔭を甲羅に乗せて現れたのです。漫画みたい!亀カッコいい!
父親の高房の没後、息子の山蔭は報恩のために、観音様の像を造立してお祀りしたのが総持寺の始まりとされています。
全てのお寺の手ぬぐいを買い揃えてはいないのですが、亀の絵柄がいい感じだったので買いました。
ちなみにこの時、お寺に着く前、主人と超絶どうでもいいことで喧嘩し、私は心底ムカムカしながら参拝していました。そのあとすぐに仲直りはしましたが、その記憶とともに覚えている手ぬぐいなのでした。